2016年9月25日日曜日

小諸への旅

 
 
 
 
 
今週末は、次女と小諸の「中棚荘」という島崎藤村ゆかりの古いお宿に行ってきた。
 
今回は次女主導で場所を決めたので、
珍しく私は新幹線チケットを事前に求めた以外はあなた任せの旅。
 
東京駅に着いて、今、駅弁コンクールで1位となり話題の「のり弁」を、
争奪戦を勝ちぬき、手に入れて、14時4分発と遅めの新幹線に乗り込んだ。
 
先ずは軽井沢まで新幹線で行き、そこから在来線に乗り換えて小諸まで。
久しぶりに会う次女とは、新幹線に乗るなりお弁当の包みを広げ、
舌鼓とおしゃべりとでせわしなく口を動かしながら、旅は始まった。
 
しかし、1時間と少しばかり経って、どこかの駅に止まり、1分ほどで走り出したが、
駅のホームの柱にはなんと「かるいざわ」の文字。
「うそ!今の駅で降りなきゃ!」
 
しかし、新幹線は音もなく滑り出し、もはや後の祭り。
 
しかたなく、8分ほど走った次の駅で降り、また、上り電車に乗って軽井沢駅に。
ロスした時間は30分ほど。
 
予定していた「しなの鉄道」には乗り遅れ、
次の「しなの鉄道」までは1時間もあるというので、
10分後に出るひとり1000円増しの臨時列車に乗って小諸まで行くことにした。
 
「片道480円の距離のところに1000円増しって、どんなんよ?」
と、思って階段を下りていくと、そこにはピカピカに磨き上げられた
小豆色の豪華列車「ろくもん3号」が!
 
周囲に撮り鉄やら、乗り鉄やらのマニアが群がって、
写真を撮ったり、いそいそと乗り込んでいく。
 
私達の席は障子を締めると個室になるコンパ-メントタイプの席で、
2月に乗ったJR九州の豪華列車「ある列車」を彷彿とさせる。
 
「失敗は成功の元」なのか「転んでもただ起きない」のか、
とにかく、思いがけない出来事に、私達はにわか鉄っちゃんになって大騒ぎ。
 
着いたお宿は島崎藤村ゆかりの宿「中棚荘」といい、
確かに建物は古いけど、きびきび働くスタッフと元気のいい女将さん。
信州牛の陶板焼きや土地のお野菜をふんだんに使った郷土料理の数々。
とろみのついた美肌の湯にリンゴがプカプカ浮かぶ「りんご湯」など、
身も心もお腹も大満足。
 
明くる朝は軽井沢でも何十日ぶりかの晴れだと言うほど、久しぶりの上天気で、
さわやかな気分で、まずは中軽井沢の教会へ。
 
内村鑑三記念館と名のつく「石の教会」は
不思議な形の石積みの教会だった。
 
9月末の日曜日とあって、1日5組ぐらいの挙式が予定されているとかで、
一般人は外回りからしか見学出来ず、中の様子を見ることが叶わなかったのが、
残念だ。
 
遠目に見たウエディングドレスの花嫁は、楚々としたたたずまいで美しく、
教会の重厚な石畳に映え、ちょっと日本とは思えない雰囲気だった。
 
その後はお決まりの旧軽散策とアウトレットで、足を棒のようにして、
最後は新幹線に乗り込む前に、これまたお決まりの「峠の釜飯」を購入し、
乗り込むなり陶器のお釜のヒモをほどいて、おなじみの味を楽しんだ。
 
こうして、思わぬ列車に乗れたり、噂に違わぬ名旅館のお料理や温泉を堪能し、
軽井沢の名所を巡る旅は、無事、終了。
 
思えば、常に何か食べていたような・・・。
恐ろしいので体重計には乗らないが、
「ろくもん3号」に乗れた楽しい旅の思い出を胸に、
歩き疲れた今宵はぐっすり眠れそうだ。
 

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