2016年1月12日火曜日

新春大歌舞伎

 
 
 
 
1月2日から歌舞伎座で行われている『新春大歌舞伎』に次女と行って来た。
 
歌舞伎座の前はお正月らしく門松や酒樽が飾られ、
正面玄関入ったところにも華やかな飾り付けが施され、
いつにも増して艶やかな様子だった。
 
お客さんも比較的キモノ姿が多く、新春らしさを盛り上げている。
 
次女は高校の時観た歌舞伎鑑賞会以来、
ちゃんと歌舞伎を観るのはこれが初めてなので、
歌舞伎デビューということになる。
 
4時間半の長丁場で眠くならないよう、演目は華やかな夜の部を選び、
お弁当や和菓子など携えて、いざ開演。
 
演目は
『猩猩』
梅玉と橋之助の踊り。
主に関西で活躍の梅玉が日本橋の歌舞伎座にでることはほとんどないので、
めったにない組み合わせ。
 
『二条城の清正』
幸四郎と孫の金太郎が舞台を務める。
まだ子どもの秀頼に仕える清正の心情を、剛毅な姿勢と弁舌の巧みさで見せる。
 
『吉田屋 郭文章』
花魁夕霧に玉三郞、若旦那藤屋伊左衛門に雁治郎。
こちらも雁治郎が関西の役者なので、新春ならではの組み合わせ。
雁治郎が関西人らしい軽妙な若旦那がはまり役、
玉三郞の花魁は言うまでもなく本当に美しい。
 
『雪暮夜入谷畦道 直侍』
悪事を重ね追われる身の直侍を染五郎、慕う傾城三千歳を芝雀。
しんしんと降る雪の下町情緒がかもしだす浮世絵のような情景に
浮かび上がる男女の切ない色模様。
 
という4つ。
 
タイプの違う演目で歌舞伎初心者にも楽しめる華やかで歌舞伎らしいものばかり。
 
とはいえ、内容は観ているだけだと追っかけきれないと思ったので、
娘にはイヤホンガイドを使わせ、解説付きに。
 
前から2番目の席だったので、
役者はもちろん、囃子方の表情までしっかり見え、
また、凝った大道具の場面転換などにも興味津々。
 
娘は「でている人が全員男かと思うと可笑しいね」と、
まるで宝塚を初めて観た人の反対みたいな感情を抱いたようで、
「なるほど、そういう感じ方もあったのね」と慣れっこの私には新鮮な感想だ。
 
まあ、これが1公演19000円もするとなると、
非日常の贅沢なお遊びということになるが、
日本人に生まれたからには、こうした日本文化に触れておくのもいい経験。
 
連日の長時間におよぶキモノ着用は
なかなかお茶も歌舞伎も、楽しさと苦しさのせめぎ合いだけど、
2016年は日本の1月らしい行事でスタートがきれて、めでたしめでたし。
 
今年も和の道に邁進する所存でございまする。


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