2014年10月11日土曜日

日本の秋 しみじみ

あと2日でニューヨークに旅立つ私。
予習もバッチリ、旅行の荷物も整い、イメージトレーニングはできたので
最後は日本人を再確認。

今日は月曜日、台風直撃で延期になったお茶のお稽古。

曜日がいつもとは違うので、お目にかかったことのないお弟子さんといっしょに
『長板ひとつ飾り』のお点前をさせてもらった。

長板というのは名前のとおり、黒塗りの長い板状の棚。
その真ん中に風呂釜がしつらえてある。

通常は風呂釜と水差しの両方が長板の上に置かれているが
秋ならではのお点前で、細水差しという背の高い水差しを運びで持ち出し
長板の左斜め前、畳の上に直接置くところからお点前が始まる。

『秋の中置き、中仕舞い』という言葉があるそうで
この時期ならではのお道具とそれを扱う所作があることをお稽古して
季節感を教えていただいた。

私はお濃茶とお薄の両方点てさせていただき、
もうおひとかたが点ててくださったお濃茶とお薄、
鶴屋八幡の『野路の秋』という生菓子や何種かのお干菓子を頂戴した。

お点前の間にも先生や古株のお弟子さんからニューヨークに関するおたずねを
いただき、いろいろおしゃべりしながら楽しい時間を過ごし、
「気を付けていってらっしゃい」と送りだしていただいた。

帰り道、さすがに少し風が冷たい。
台風19号が以前勢力を保って日本列島を北上しようとしているけど
秋は確実にそこまできていると感じる。
関東地方に最も近づくのは火曜日になりそうなので、なんとかその前に
日本を脱出できそうだ。

夜はマレーシア行きで急に送別会が多くなったダンナが、お外ご飯だというので
急になまけ心が湧いて、帰りにデパ地下でお寿司のパックを買ってしまった。

中トロ、大トロ、ヤリイカ、生しらす、子持ちわかめ、すずきに真鯛、赤貝など
日本のお寿司はやっぱり美味しい。
昨日作った牛すじと大根の煮込みも味が染みて、味わい深くなっていた。

これで日本とも今生のお別れというわけでもあるまいに、
そこまで日本だアメリカだと大騒ぎしなくても思いつつ、
パック寿司でお手軽にも日本の秋を堪能したのであった。

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