2014年10月25日土曜日

アメリカ旅行記 その2 個人旅行は辛いよ

 
 
ニューヨークと日本の時差は13時間。
 
つまり、昼夜まったく逆で、日本が半日、先をいっている。
13日(月)11時過ぎに日本を発った私たちは13時間のフライトの後、
同じく13日(月)の11時過ぎ、ニューヨーク・ケネディ空港に降り立ったことになる。
 
何だかとっても得をした気分で、同じ13日が再び始まったわけだが、
厳しい入国審査を終え、空港の外に出た瞬間から
個人旅行の決断につぐ決断の日々が始まった。
 
まず、市内のホテルまで乗り合いの大型タクシーの値段交渉から。
タクシーを個人で乗ると最後に20%近くのチップを払わなければならないので
チップがいるのかいらないのかは重要な問題だ。
 
幸いひとり15ドル×3の45ドルポッキリでホテルまでいくことが出来、
最初の難関を突破。
 
荷物を部屋に運び込み、一息つく間もなく、次はチケット予約のため
リンカーンセンターまで出向くことになった。
 
今回の旅行の主たる目的であるミュージカル鑑賞のチケットは
すでに8月、日本にいるときから手配済みで
15日(水)と17日(金)に『オペラ座の怪人』と『CHICAGO』が取れている。
 
更にもうひとつぐらい何か鑑賞しようということで意見の一致はみたものの
そこから先、何を観るのか意見がまっぷたつどころか、三つに分かれた。
 
ダンナは「ニューヨークに来て、ニューヨークフィルを聴かないなんて」と
クラシック・コンサートを希望。
次女は「ビジュアル的なものが好きなのでバレエがいい。
たぶん、クラシック・コンサートにしたら、ほとんど寝ちゃう」といっている。
私は私で「ニューヨークといえばJAZZじゃない」と言い張る。
 
いずれの会場もリンカーンセンター内にチケット売場があるので
まずは徒歩で出向いたが、あいにく月曜日はチケット売場がクローズ。
次の日に出直すことになったが、意見はもの別れに終わって収集がつかない。
 
帰り道、明日の朝ご飯の調達のため、ニューヨーク随一といわれる
大型スーパーに立ち寄った。
 
その物の量と物価の高さに目を白黒させながらも
カートの中に、ジュースにマフィンにハムのパック、サラダのパック、ヨーグルト
各種グラノーラなどを次々放り込み、
キャッシャーに向かう長い列の最後尾につく。
 
レジの列が横に6列、奥に3台ずつあるから、計18台のキャッシャーといえば
そのスーパーがいかに大きいか想像がつくだろうか。
 
そのいずれの台にいけばいいのか、レジの近くになると英語でナンバーを指示され
勝手のわからない私も、、以前から住んでいるかのような顔をして
呼ばれたナンバーのレジに向かう。
 
60ドル近くの数字を言われ、カード決済することに決め、カードを差し出す。
サインなのか、暗証番号が必要なのか、英語を聞き漏らすまいと耳をそばだてる。
 
ダンナと次女もそばにいるが、暗黙の了解でスーパーの買い物は
私の担当らしく、完全に人任せになっている。
 
こうして、パック旅行ではまったくしなくていい日々の食事の心配や
チケットの手配、タクシーや地下鉄の乗り方など、
ありとあらゆることを自力でしなければならないのが個人旅行だと思い知る。
 
次の日、結局、娘に甘いダンナはニューヨーク・シティ・バレエのチケットを購入。
これで水・木・金と3連ちゃんでニューヨークの夜の予定は決定した。
 
更に「ニューヨーク最後の夜はステーキディナー、よろしく!」という
女達のリクエストをかなえるため、
ダンナは30数年前の記憶を頼りに、老舗ステーキハウスの予約も取り付けた。
 
いつものパック旅行なら、空港に時間通り行きさえすれば
あとはスーツケースを運ぶこともほんのわずかで
朝昼晩の上げ膳据え膳、バスに乗り込めばいつの間にか目的地に運んでくれる。
あとはパチパチ写真を撮りまくるだけ。
 
それがどれだけ楽ちんだったか
毎日思い知ることになったが、
元海外転勤族だった誇りを胸に、耳をそばだて英語を聞き、
足が棒になるまで歩き回り、
知る限りのつたない英語を駆使して買い物したりした。
 
お陰で着いた当初は騒々しくて雑然としたニューヨークのテンポにもすぐ慣れ、
マンハッタン在住みたいなそぶりで街を歩けるようになった。
 
おばさんの順応性も馬鹿にできないでしょ。
と、ダンナや次女に鼻息荒くするのも、それはそれで結構しんどいものがある。
やれやれ・・・。

でも、郷に入っては郷に従え。
ニューヨークのハイテンションに合わせ、GO!GO!GO!
郷に入ってはGO!なのである。

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