2014年5月13日火曜日

『蒼い鳥』完成

 
 
 
 
正方形の作品『蒼い鳥』の本摺りが完成した。
2点、同じ大きさで、同じように小枝のリースが描かれている作品を
5月中に仕上げなければと思っていたが
予想以上に早く出来上がったことになる。
 
4月始めに原画を起こし、4月の間中、セッセと彫りにいそしんでいた。
ゴールデンウィークを何も手つかずでやり過ごしてしまうと
あっという間に5月も中盤になると
少なからず焦りの気持ちがあったが
何とかお休みにむすめ達が押し寄せる前に先の1点を仕上げることが出来た。
 
そして、2点目のこの作品も続けて試し摺り・本摺りと作業を進めたお陰で
本日、月半ばを待たずして何とか摺り終わったのである。
 
今回の作品はもう1点と同じく『還暦』記念作品で
意味合いとしては「Re Born」
 
卵がかえって新しい命の誕生である。
青い羽根が舞っているところをみると親鳥は青い羽根の持ち主か。
メーテルリンクの青い鳥ではないが
幸せの青い鳥をイメージしている。
 
考えてみれば、今こうして作品を創ったり発表したりできている自分は
十分幸せだと思うし、
これ以上、今後に大それた野望があるわけでも何でもない。
 
しかし、還暦のような大きな節目でそういうことに気づいて感謝して
謙虚に、しかし、アグレッシブに(両立するのか?)
人生の後半生を謳歌しようという決意表明みたいなものである。
 
2点の作品には今回の個展でいただいたお花やリボンがひそかに使われている。
それも、私を応援してくれる友人知人がいてくれるからこその版画制作であるという
感謝の気持ちの表れなのだ。
 
贈ってくださった人は気づいても気づかれなくてもいいのだが
贈られた私はちゃんと心にありがたく受け止めましたよという印だ。
 
やっぱり、人はひとりでは生きられなくて、
人に恵まれなければ幸せも感じられないということを
最近、しみじみ感じる
還暦とは、そんなお年頃なのである。
 
 
 


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