2017年7月20日木曜日

生ビールで暑気払い

 
 
 
 
誰かと会えば、先ず、「暑いですね~」の挨拶から始まる今日この頃、
連日の暑さにすでに夏バテ気味の人も多いのではないだろうか。
 
かく言う私も毎晩、寝苦しくて寝不足だし、
大して食べていないつもりなのに、例年通り夏太りだし、
三度のご飯作りがめんどくさい。
 
そういうグダグダな毎日には、パーッと一気にビールを飲むのが一番と、
今日は絵画教室のメンバーと暑気払いにキリンのビール工場に出かけた。
 
生麦に絵画教室を移して以来、夏と冬、年2回、
キリンのビール工場の敷地内にあるドイツレストランで、
出来たてのビールをいただきながら、食事をするのが恒例になっている。
 
数年前の最初の1回だけ、工場見学もしたが、2回目からはレストランに直行し、
その場で作った作りたての一番搾りや
フレイバーの効いた珍しいビールを飲むことにしている。
 
今日は「夏のホワイト3種類飲み比べセット」という誘い文句に惹かれ、
先ずは小さめの3つのグラスに注がれた明るい黄色のビールから。
 
ニュージーランド産のホップの白ワインのような香りが特徴の『on the cloud』
小麦麦芽のフルーティで爽やかな酸味の『white night』
ゆずと山椒を使ったジャパニーズホワイトの『Daydream』
 
いずれもライトな飲み口で、「まずはビール!」とのどを潤すのに最適の味。
特にゆず入りのビールはゆずが絶妙に効いていて、日本人のDNAを刺激した。
 
料理のラインナップも冬に来た時と同じ鉄板メニューもあれば、
初めてのものもあって、どれにするか目移りしたが、
鉄板メニューの中から『ソーセージの盛り合わせ』を、
新顔メニューの中から『各種スモークの盛り合わせ』『ケールのサラダ』をチョイス。
 
いずれもはずれのない美味しさで、
ここのレストランのシェフには脱帽だ。
 
真っ昼間だというのに、ビールもおかわりし、
出来たてホヤホヤの一番搾りは、やっぱり間違いない味だった。
 
〆にスパイスの効いた『ジャンバラヤ』というご飯ものを注文し、
みんな満腹ほろ酔い気分。
 
話も弾んで、また、冬もここにこようと約束して、帰路についた。
 
最近の私に起こることのひとつに、
気に入っているレストランやブティックがある日、なくなるということが度々あって、
悲しい思いをしているのだが、
これだけ大きなキリンのビール工場がなくなることはないだろうから、
敷地内のレストランも未来永劫、営業して欲しいと願っている。
 
ビールが目的なだけに、車で行くということは出来ないが、
その日だけは電車と徒歩で教室まで行くので、
生麦の絵画教室の半期に一度の親睦会は当分ここにしようと、
今日も思ったのであった。
 
京急沿線にお住まいの皆様、オススメ!です。
 

2017年7月18日火曜日

産後の料理教室

 
 
長女が子どもを出産し、退院後に我が家に来てから1ヶ月以上の月日が流れた。
 
その間、産後の肥立ちのことを考えて、
先ずはゆっくり娘の体を休め、回復を促し、健康によいものを食べさせ、
お乳の出を心配する日が続いた。
 
お陰様で母乳の出も順調になり、
赤ん坊の成長も著しく、今週末に娘は自宅へ帰る予定になった。
 
そうなると、次なるミッションは
娘が自宅で母親としての務めを果たすことにシフトする。
 
今の女性は結婚しただけでは、なかなか主婦というポストに収まらない。
最近の女性は働くのが当たり前、
従って、家事が女性の担当だという意識もなく、
食事作りが自分の役割だとも感じていないらしい。
 
娘のところも、夫婦が仕事に出掛ける時間や帰宅時間がバラバラな上、
娘もハードワーカーだったため、
料理は自分の分は自分でみたいなルールになっていた様子。
 
しかし、子どもが生まれたとなると事情は違ってくる。
今はまだ乳飲み子に乳を与えるだけが子の母親としての食事当番かもしれないが、
近く、家族のきちんとした食事を作れるようにならなければ、
家族の健康は維持できない。
 
そこでオーママの役目として、
実家から巣立つ前に、何品かの家庭料理を伝授することが必須課題となった。
 
それは娘といわず、婿といわず、
得意な者がこなせばいいというか、
時間があるものがするという現代の風潮にのっとって、
ふたりに向け、課すことになった。
 
これまでに
「親子丼」「煮込みハンバーグ」「サバの味噌煮」「かぼちゃの煮物」
「枝豆はんぺんバーグ」「スペアリブの黒酢煮込み」「ポテトのチーズ焼き」
「ひじきの煮物」「春巻」などを伝授した。
 
最後の仕上げは
「オリジナル餃子」
 
我が家の餃子は白菜ベースで作る。
他にニラや長ネギは勿論のこと、にんじんと生しいたけが入るのが特徴だ。
豚挽肉500㌘を基準に大量の野菜を投入し、あんを作る。
 
実は長女はにんじん嫌い。
次女は生しいたけ嫌い。
 
そんな嫌いな野菜も餃子の具に入ってしまえば、避けようがない。
子どもの野菜嫌いを克服させる方法として編み出したオリジナル餃子だったが、
今では生しいたけの香りとにんじんのつぶつぶ食感が特徴の
我が家のおふくろの味に成長。
 
独立した娘達の帰省時リクエストナンバー3ぐらいにランクインしている。
 
それを、今度は自分達で作れるよう、
ふたりにキッチンに立ってもらうことにした。
 
先ずは包丁使いがへたっぴ~な長女に膨大な量の野菜のみじん切りを、
次に婿に肉の錬り方と味付け、野菜との混ぜ方を指南した。
 
ちょうど、そのあたりでベイビーがぐずったので、
娘があやす係になり、
ダイニングのテーブルに婿と私が対面で座り、
黙々と餃子のあんの皮包み。
 
婿は手先が器用で、上手にひだを作りながらあんを包んでいく。
 
考えてみれば、婿殿とふたり、対面でこんな風に作業するのは初めてかも。
共通の話題に乏しいふたりにとって、いいコミュニケーションの機会になった。
 
モチ米入り大判の皮2パック分を包み終え、
最後に焼きのコツを伝授。
 
そのためにオーママは新しいフライパンを購入し、
この日に備えるという熱の入れよう。
 
何しろ、餃子はテフロンの効きが命。
古いフライパンでは焼き上がりがパーフェクトにならない。
 
大小2つのフライパンを駆使して、大量の餃子を一気に焼き上げ、
事前に用意の焼きトウモロコシ、空心菜の中華炒め、枝豆、わかめの中華スープを
リンビングに運び、
最後に焼き上がった餃子を並べて、無事、餃子ディナーの完成だ。
 
焼きたての我が家の味に、みんな、ウンウンと納得の笑顔で、
餃子と共にビールを飲み干す至福の時。
 
こうして、歩きだした新米ママのため、
熟練ママの持てる技は徐々に伝承されていく。
 
後は「キッシュ」と「けんちん汁」を覚えたいという娘のため、
どのタイミングで教えるか算段するオーママなのであった。
 

2017年7月16日日曜日

秋の陶芸会準備

 
 
 
11月中旬、2年に1度の陶芸工房の展示会が予定されている。
 
2年に1度、展覧会を行うのをビエンナーレ、
3年に1度はトリエンナーレと呼ぶのだが、
2年に1度は案外、あっという間にやってくる。
 
自分が属している版画協会の展覧会は当然のことながら1年に1度なので、
私の1年のサイクルはそこに照準を合わせ、
版画の制作プログラムを組み立て、大小の作品を創ることになる。
 
趣味の陶芸とはいえ、
発表するとなると、まとまった量の作品を、あるコンセプトに従って
揃える必要性がある。
 
2年の間に作り溜めたものを、ランダムに並べればいいと思っている人も
会の中にはいると思われるが、
一応、もの作り人の自分としては、
コンセプトに一貫性のないものを、ダラダラ並べるのは良しといないので、
あと会期まで数ヶ月の今、
いよいよ佳境にはいってきた感がある。
 
今回のお題は『抹茶椀』と『貯金箱』なので、
その2種類に関しては、すでに複数個制作して、
中からいいものを選んで展示する予定なのだが、
そこで選ばれなかった物でも、自分の作品テーブルにのせる可能性は十分ある。
 
今日、釉薬をかけたものは5つ、
削りをしたお皿が4枚だが、
抹茶椀として作ったものは1個しかないから、
他はいい感じに焼き上がったら、個人の作品展示の一品となる予定だ。
 
釉薬としては渋い焼きあがりの黄瀬戸2号を全体に施し、
失透という名の白を使い、太筆で勢いよく線描き模様を配したシリーズなので、
同じテイストの今までの作品と合わせて、展示できればと思っている。
 
このシリーズは、先生曰くの「萩原節さく裂」の作風らしいから、
これから数か月もその手を緩めることなく大胆に白筆で模様を描きまくり、
渋さの中にダイナミズムを感じさせる作品を目指すつもりだ。
 
とはいえ、陶芸教室の釉薬は2ヶ月に1度しかかけられる日が巡ってこない。
そう考えると、なんと展示会までに釉薬をかけられるのは、
普通にしていたら9月の1回だけ、
無理を願い出れば、もう1回間際にかけられるかどうか。
 
そろそろ自分の作品テーブルのコーディネイトを考えながら、
不足の数点を作る時が迫っているし、
先生に追加でもう一度釉がけを願い出る日も見えてきた気がする。
 

2017年7月15日土曜日

お客様対応

 
 
 
 
志帆は生後5週間と半分が過ぎ、
だいぶ目が見えているらしく、最近は抱っこしてくれている人の顔をじっと見る。
 
「オーママ」の私が抱くと、たいがいニコニコと愛想笑いをしてくれるので、
本物のママは「なぜ?おっぱいをあげているのは私よ」と悔しがる。
 
そろそろ世の中デビューも始まっていて、
ママの母乳相談に行くときと、パパが来ている週末に赤ちゃんホンポに行くときは
ベイビーも一緒に出掛けている。
 
また、「赤ちゃん見せて~」と古い友人がたずねて来たり、
「ようやく仕事に一区切りついた~」と次女がやってきたりと、
いつもの固定メンバーとは違う人がやってきて、
抱っこしたり話しかけたりという刺激も加わって、
少しずつ、人間社会のお勉強の始まりだ。
 
そのせいか、発するのは単なるうめき声や泣き声だったものが、
「あ~」とか「う~」になってきて、
まるでお話ししているようだと感じるのは親(親の親)の欲目か?
 
日々、顔つきも変わってきて、
元々髪が黒々しているせいと、急に赤ちゃんぽく太ってきたせいと、
足のキック力が強くなったせいで、
まちがいなく「どすこいシポリン」の道を歩み出している。
 
こんなに変化するものだったかとか、
こんなに手がかかるものだったかとか、
なにしろすっかり忘れているものだから、何を見ても何をしても新鮮だ。
 
この生活もあと少し。
娘はあと1週間で自分の家に帰るという。
 
こちらは毎日のおさんどんにだいぶ疲れてきたが、
日々の変化と成長を見ていると、本当に今日の志帆は今日だけだと感じるので、
1日1日を大切にして、楽しんで過ごそうと思う。
 
娘にとってはエンドレスに続く子育てで、楽しむ余裕はないかもしれないが、
上手に人の助けを借りたりして、
子育てを味わって欲しい。
 
私も折々に助っ人に走りながら、
娘達が実家を離れたら、早速、
この命の輝きを作品化することに取り組みたいと思っている。
 
 
 
 
 

2017年7月6日木曜日

生後4週 課題はダイエット

 
 
 
ベイビーは早いもので、生後丸4週間を迎えた。
 
ふと気づくと、生まれたての壊れ物のようないたいけな感じは
すっかりなくなっている。
 
いつのまにか腿がむっちりしてきて、
ミルクを飲んだ後など二重アゴで満足げに唸ったり、
寝起きは盛んにオヤジのようなうなり声と共に伸びをして、
足をジタバタ蹴り上げ、
その様子はふてぶてしささえ漂わせている。
 
目がだいぶ見えてきたせいか、周囲をじっと見渡し、
ただ放っておかれると不安になるらしく、体位交換しろと要求して、大泣きする。
 
腿だけに留まらず、お腹もポンポコリンになって、
そのくせ、うんちはまだ全然上手に出せないので、
毎日のように娘はオリーブオイルで湿らせた麺棒でつっついて排便を促している。
(くせにはならないから、安心してつっついても大丈夫と産院で言われたらしい)
 
一方、娘の母乳の出は今イチのようで、
退院当初からミルクと併用で、日に何度となくミルクを与えては
ノートに飲んだ分量を書き込んでいるが、これで本当にいいのか心配のようだ。
 
どうもお乳を与える方も飲む方も上手じゃなく、
親子の(乳)飲ミュニケーションがうまくいっていないらしい。
 
私の時は母乳一辺倒でいけたので、アドバイスしたくても、参考にならない。
 
そこで、
実家に逗留して3週間と少したったところで、娘は近くの母乳相談を受けることにし、
ほぼ初めての親子外出をして、
硬く張ったお乳について相談することにした。
 
すると、助産師歴35年のベテラン助産師さんに、のっけから
「なんでもっと早く来なかったの。乳腺炎一歩手前になってるわよ」と怒られたらしい。
 
なんとお乳が緑色になっていて、
つまった乳腺からお乳がわずかに出ているらしいが、
本来あるべきお乳ではなく、
賞味期限切れのまずいお乳だったとか。
 
それを無理矢理、毎回、何十分も吸わされ、更に粉ミルクも飲んでいる内に、
ベイビーはどんどん太り、
生後3114㌘だったものが、丸4週間で4300㌘にまでなっていた。
 
助産師さんがお産の時みたいに
またしても馬乗りになってお乳をマッサージしてくれたお陰で、
娘のお乳は無事貫通し、すっかり柔らかくなって、泉のごとく溢れ出てきたそうで、
吹き出たお乳が顔に降り注いだのでビックリしたと言っていた。
 
確かに家でもベイビーの吸っている勢いと音が違う。
 
これで母乳中心にして、最小限の粉ミルクにすることで、
生後4週間にして太らせすぎとイエローカードが出されたベイビーを
ダイエットさせるらしい。
 
やれやれ・・・。
 
こうして丸4週間、ほとんど家に籠もっていた親子は、
少しずつ世の中に出ていく練習をしながら、
そろそろ実家を飛び立つ準備をはじめた。
 
今日はお宮参りの日取りを決め、
会食の場所とお宮参りのお祝い着の予約も済ませた。
 
新生児はいつのまにか乳児になり、
娘は母親1年生になり、
と、同時に、私も「オーママ」になっていく。

2017年7月3日月曜日

本の装丁用原稿出来上がり

 
 
先週の木曜日にフォトグラファーのH氏に撮影してもらった作品データが、
超特急で現像・トリミングなどを終え、手元に届いた。
 
これで、自分が考えた本の装丁アイデアスケッチと合わせてギャラリーに提出し、
そこからはギャラリー側のデザイナーさんと印刷屋さんとで、
本の表紙へと作り上げてくれる段取りだ。
 
この『文学と版画』展は銀座のギャラリー志門で2年前から始まった企画展で、
昨年から私もそのメンバーに加えてもらっている。
 
初回にも声はかけてもらったが、展覧会の会期間際だったので、
本の選定や作品制作が間に合わないと判断し、やむなくお断りした。
 
その時から、面白い企画だ思っていたので、
以来、次の装丁はどの本を使おうかとひそかに考えながら本を読んでいる。
 
実は以前にも紹介した恩田陸の『蜜蜂と遠雷』が気に入って、
是非、ブックカバーを作ってみたいと思ったのだが、
そう思ったのが5月では、実現にはちと時間が足りず、
6月に娘が出産へと突入したため、版木の途中まで掘り進めたところで頓挫した。
 
結果、来年の装丁の出し物はもう決まったことになり、
気が楽になったといえば、そうかもしれない。
 
今回の小池真理子の『沈黙のひと』は
実の父親がパーキンソン病にかかって、手足の自由や言葉を失っていく様を
作家の目で間近で見ながら、
父親の男性として人としての人生を想像するといった内容の私小説だ。
 
『沈黙のひと』というタイトルの本に対して、
私が使った作品は『ふたり静かに』である。
 
この本の装丁に使うためだけに作ったわけではないが、
もちろん本の装丁にした時の文字の配置などは意識して作られている。
 
横位置の作品を真ん中で切って、
本の表の表紙と裏の表紙に分割して使用するデザインだ。
 
本の中で父親と女性の『ふたり』は病気の性質上、
なかなか気軽には遭えない状況になり、
『ひとりひとり』にならざるを得ない。
 
そこに流れる想いが、作家の目を通して描かれているので、
作品を切り離して、咲いている時計草が離れ離れになるよう使ってみたのだが、
そんなことは装丁デザイナーとしてのお遊びだから、
ぱっと見には分からなくてもいい。
 
本の装丁を考える面白みはこういうところにあると感じている。
 
 
 
本当なら6月末が提出期限だったので、
明日、自ら銀座に出向き、
ギャラリーオーナーにあいさつ方々手差しで届けようと思っている。
 
人にゆだね、自分の作品が1冊の本の表紙になるのを見るのは
とても楽しみだ。
 
現実には書店に並ぶわけではないけど・・・。
 
他の作家たちがどんな本を選ぶのかも気になるところだが、
まずはいい感じに出来上がってくることを心待ちにしたい。
 
 
 
 
 
 

2017年6月29日木曜日

多目的アトリエ

 
 
 
6月11日に退院した娘が孫を連れて実家に里帰りしてからは、
私のアトリエである和室は乳児室として乗っ取られていた。
 
その間、版画を彫ることも摺ることも、
スケッチブックを広げてアイデアを練ることさえ出来ずにいる。
 
我が家に和室はひとつしかないのだから、当たり前と言えば当たり前なのだが、
20日も親子の布団が広がった状況が続いて、仕事ができなかったことは無いので、
ちょっと版画をしたい禁断症状が出てきている。
 
ただ単にそろそろ彫りたいなと思うだけでなく、
秋に予定されているいくつかの展覧会に提出する作品データも
撮らないと支障をきたす時期になった。
 
そこで、新生児には申し訳ないが、一時2階の次女の部屋に避難してもらって、
フォトグラファーのH氏に来てもらって、作品の写真撮影をすることにした。
 
午後1時の約束に向け、部屋中に広がった布団や衣類や
おむつ関連やミルク関連のアイテムをせっせせっせと2階へ運んだ。
 
何もなくなった和室は思いの外広く、清々した。
 
そこへH氏の持ち込んだ各種機材が所狭しと配置され、
この1年間に制作した大小合わせて6点の作品の撮影が行われた。
 
先程までの乳児室はあっという間にスタジオと化し、
手際のよいプロの技で、
的確かつスピーディに仕事が進められ、
部屋そのものの空気が新生児のいるゆるゆるとしたものから
ピリリとしたものに変わった。
 
自分のアトリエがいつもとは違う用途に使われることで、
こんなにも雰囲気が変わるんだと驚き、
新鮮な気持ちになった。
 
何十年と版画家として、家事や育児と両立させながら、制作してきたけど、
新生児はそれを許してはくれない頻度で母親を欲して泣いている。
 
自分もそんな風にふたりの娘を育てた日があったのだが、
そんなことはとっくに忘れているので、
子どもを産んだばかりの母親の様子を目の当たりにして、
人が人を育てる大変さを追体験しているところだ。
 
今日のスタジオ仕様は午後の2時間で終わってしまって、
何とか提出しなければならないデータも無事間に合いそうだ。
 
ここからはまた、もう少ししばらく、姫様のご意向に沿うよう、
乳児室の番をすることになるだろう。
 
人生にこんな体験もそう何回もあることではないので、
せいぜい娘の力になりつつ、
姫から何かインスパイアーされるイメージで、次作を創ろうと目論んでいる。
 
と書いている側から、
「ママ~、沐浴手伝って~」の声。
 
姫のまったり顔に癒されに、
いざ出動!